ルアンパバーンでの第1回目の研修が終了2022年7月17日

こんにちは、ラオスから千里です。

6月末から7月初旬にかけて、エコロジックの代表新谷がラオス入りし、ルアンパバーンにて第1回目となる研修を実施しました。

ルアンパバーンでのプロジェクトは、インタープリテーションを習得したトレーナーが今後オフィシャルガイド向けにトレーニングをできるようにするのが最終ゴール。観光関連の行政や大学、ルアンパバーンのガイド協会から計12名を対象に行いました。この12名とプロジェクト終了まで一つのチームとして活動していきます。

 

プロジェクトサイトの視察

まずはルアンパバーンのオフィシャルガイドであるトレーナーの一人に、プロジェクトサイトのルアンパバーン市街地とチョンペット郡へ連れて行ってもらいました。

市街地ツアーではルアンパバーンの街中にあるたくさんの寺院を回って、ラオスや仏教にまつわる話を聞くというのが定番(むしろ寺院ツアー?)。私も以前体験したことがあり、仏教について深い話が聞けるのでそれはそれで楽しいのですが、寺院マニアでない私にはだんだんとすべてが同じように見えてきてしまうのです…。しかし今回は寺院以外にガイドさんのお気に入りの場所やルアンパバーンの伝統的な家屋などを案内してもらい、なんだか親近感を覚えるツアーでした。「昔ラオスではお寺が村の学校だった」なんていう素敵なエピソードも聞けました。

ラオスで一番美しいと言われている寺ワットシェントーン

 

続いてチョンペット郡へはルアンパバーンの半島からメコン川を船で渡って向かいます。この船はルアンパバーンの住民には欠かせない交通機関。毎日約15分おきに仕事に行く人、学校に行く人、商売に行く人、大勢の人を乗せてメコン川を横断しています。

チョンペット郡のプロジェクトサイトは陶芸で有名なチャンヌア村と昔ながらの生活が残るシェンメーン村。陶芸の村は昔から陶芸が盛んで、ラオスが王国だった時代には王様に壺を献上していたそうです。シェンメーン村は、市街地から近いにも関わらず豊かな自然の中に昔ながらのラオスの生活が残る、どこか懐かしい村。ちょっと村気分を味わいたい旅行者にはぴったりかもしれません。ガイドさんの豊富な知識により魅力が増したサイト。これらのサイトでどんなガイディングをしたら一番良いのか。このプロジェクトを通して彼のガイディングがより一層素敵になるといいなと思います。

陶芸の村にて代々家族で陶芸をしているお父さん

シェンメーン村でお家に少しお邪魔させていただきました

5日間の研修

プロジェクトサイト視察後の12名のトレーナーに対する研修は月曜から金曜まで5日間行われました。今回は初回なので、自己紹介やルアンパバーンの観光に関する意見交換を先に行い、その後インタープリテーションのテキストに沿って進めていきました。12名のトレーナーはみんな個性豊かで、もちろんラオスやルアンパバーンの観光には誰よりも精通した人たち。さらにモチベーションも高く、これからおもしろくなりそうな予感です。

研修ではテキストの内容を全員で確認しつつ、各トレーナーの理解度を確認。研修はすべて英語で進めるものの、理解が難しい点についてはトレーナー同士お互いにラオス語で解説しあう様子も見られました。

最終日には三つのグループに分かれてツアーを作ってもらうグループワークを行いました。ツアーを作る上で大事なのは「テーマ」、「メッセージ」。ツアーに参加してくれるお客さまに何を伝えたいのか。そしてそれはどうしたら伝えられるか。各チーム作り上げたツアーはこれまでの経験からなかなか抜け出せず既存のものに寄ってしまいがちでした。でも経験あるベテランたちばかりだからこそ、今後に期待です!

 

ラオスの伝統儀式「バーシー」

研修最終日、日本に帰国する新谷のために実はみんなからのサプライズでラオスの伝統儀式の準備が行われていました。バーシーはラオスでは結婚式や門出のような大事なイベント時に行うとても神聖な儀式。今回は新谷が無事に日本に帰国できるようにと、トレーナーのみんなが感謝の気持ちを込めて準備してくれました。

バナナの葉とマリーゴールドで作られた塔をみんなで囲みます

 

「安全に帰国できますように、健康でありますように、幸せがたくさんおとずれますように」と唱えながら、手首に糸を結ばれます。このラオスの人々のおもてなしと優しさに満ちたセレモニーは私の大好きなラオス文化の一つです。

長いようであっという間だった第1回目の研修。それぞれに宿題も課され、みんなやる気に満ち溢れています!今後の活動が楽しみです!